高林デンタルオフィス東京TAKABAYASHI DENTAL OFFICE TOKYO

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歯髄保存治療 症例Pulp Preservation Cases

症例1

抜くしか無いと言われたが抜きたく
ない。

以前に外傷で完全脱臼をおこし再植された左上1番、根の先が腫れかかりつけ医で抜歯を宣告され、転医されたケースです。

外部吸収

1. 根が未完成に併せて、歯頸部に外部吸収が起こっています。
口腔内、左上1唇側に瘻孔の発現も認めます。

治療開始

2. 吸収様相の精査の為コーンビームCT検査を行いました。近心の根管壁は完全に穿孔しています。
歯髄腔の穿孔部周囲は歯髄壊死していると思われますが、根尖部は歯髄は生きているのでは?と考え、根尖部の歯髄保存が可能なら行いましょうと、歯髄保存治療を開始しました。

修復治療

3. 予想通り、歯冠側の歯髄は壊死していましたが、吸収による穿孔部から先は歯髄は生きていました。MTAセメントを用いて断髄と同時に穿孔部を封鎖しました。歯冠部は補綴はせずに、精密修復治療直接法にて治療を行いました。

骨再生

4. 術後経過観察
穿孔部の骨は再生を認め、根尖も閉鎖し経過は良好です。

口腔内

5. 術後口腔内写真
歯冠部の若干の変色を認めますが、自覚症状もなく経過良好です。今後も経過観察を続けます。

レントゲン

6. 治療前後のレントゲン写真

主訴 抜くしか無いと言われたが抜きたくない。
治療期間 2回
治療費 歯髄保存治療\70,000- 
精密修復治療直接法前歯1面\35,000-
治療内容 根尖部の生活歯髄を保存し、精密修復治療にてなるべく歯を削らない治療を行いました。
治療のリスク 期待した効果が得られない場合、
根管治療が必要になる場合があります。

症例2

神経を取りたくない

虫歯

1. 虫歯が深く神経を抜くしか無いと言われ、転院されてきた方です。
咬合面の広範囲が仮封されています。

虫歯除去

2. 仮封を外し、慎重に虫歯を除去していきます。

歯髄保存治療

3. 虫歯を取りきった状態です。神経まで達していた部分から出血が見られます。各種情報を統合し、直接覆髄による歯髄保存治療を試みることになりました。

MTAセメント

4. MTAセメントを用いて直接覆髄を行いました。

e-max

5. リエントリー時。痛みなどの自覚症状もなく、歯髄反応も正常でした。仮封を除去しMTAセメントの硬化に問題ないことを確認したのでCRにて裏装おこない、e-maxアンレーで修復することになりました。

e-maxアンレー

6. E-maxアンレー装着時の写真です。審美的に問題なく生活歯を維持して機能しています。

治療前

7. 治療前の写真

治療後

8. 治療後の写真

主訴 神経を取りたくない
治療期間 4回(歯髄保存治療2回 
精密修復治療間接法
2回)
治療費 歯髄保存治療\70,000- 
精密修復治療間接法e-maxアンレー\100,000-
治療内容 歯髄保存治療(直接覆髄)を試み問題ないことを確認してから
精密修復治療にてe-maxアンレーを装着しました。
治療のリスク 歯髄保存治療が奏効しない場合は根管治療が必要になります。

症例3

治療をしたあとから違和感が続いていて、症状が強くなってきた

過去に虫歯の治療をしてもらったが、治療後から違和感がずっと続いていて、最近症状が強くなってきたと来院された患者様です。

虫歯の取り残し

1. コーンビームCTで検査すると、歯冠部にレジン充填がされているようだが充填物のギャップや虫歯の取り残しが疑われる状態でした。また、慢性炎症が続いているのか、歯髄腔内に歯髄結石のような構造物が疑われます。

ラバーダム

2. ラバーダム防湿を行い、治療する周囲の歯も含めて清掃を行います。

虫歯

3. 以前の修復物を除去していくと、大きな範囲で虫歯が残っていました。

歯髄保存治療

4. 虫歯の除去中に露髄しました。まずは、焦らずに周りの虫歯を完全に除去します。
術前の状態で自覚症状があったため、本来なら虫歯除去中の露髄は適応ではありませんが、患者様が歯科医師であり、治療に対する理解度も高かったことからその場で説明を行い、予後が悪い際はただちに根管治療を行うことにご納得いただき、歯髄保存を行うことになりました。

MTAセメント

5. 根管口部付近で、断髄を行い、MTAセメントを充填しました。

エックス線

6. MTAセメント充填直後のエックス線検査画像です。

生活反応試験

7. 次回来院時に、症状が無いことを確認し、歯髄の生活反応試験を行い問題ないことを確認しました。仮封を除去し、MTAセメントの硬化に問題がないか確認しました。

経過観察

8. 最後に、精密修復治療直接法にて歯冠側を封鎖し、経過観察に移ります。

3ヶ月後

9. 術後3ヶ月時点のエックス線検査画像です。歯根膜腔の拡大なども見られず、歯髄の生活反応試験も反応が得られ経過良好です。今後も経過観察を続けていきます。

レントゲン

10. 治療前後のレントゲン写真

主訴 治療をしたあとから違和感が続いていて、最近症状が強くなってきた
治療期間 2回
治療費 歯髄保存治療\70,000- 
精密修復治療直接法隣接面\55,000-
治療内容 断髄を行い、歯根部の歯髄は生活性を保ちました。
歯冠部は精密修復治療を行うことで、大きく削ることなく見た目と機能を回復しました。
治療のリスク 歯髄炎や歯髄壊死になった際は根管治療が必要になります。

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